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LPI-Japan、LPICレベル2の出題範囲を2017年2月13日付でバージョン4.5へ改定、systemdやSSSDなどを包含

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2016/12/02 09:00

 LPI-Japanは、同社が運営するLinux資格 「LPICレベル2」の出題範囲を2017年2月13日付で改定する。改定後のバージョンは4.5。最新のエンタープライズテクノロジーに対応するため、利用が拡大しているsystemdや各種ユーティリティを出題範囲に追加するほか、カーネルと主要なサーバーソフトの新バージョンを試験に反映する。

 バージョン4.5(以下、Ver4.5)で出題範囲に取り入れるのは次のテクノロジー。いずれもエンタープライズ環境での利用が拡大していることが背景にある。

  • systemd:新しいinitシステム。Linuxの起動プロセスを高速化するほか、Linux上のサービス管理を簡素化する
  • SSSD(System Security Services Daemon):複数ドメインの中央管理によりメンテナンス性を高めるほか、認証データをキャッシュとして保持することで、一時的なネットワーク障害時にも安定した認証サービスを提供する
  • Btrfs(B-tree file system):ファイルシステムの1つ(読み方はバターエフエスなど)で、メタデータのミラーリング、スナップショットといった機能によりLinuxの高い障害耐性や障害復旧を実現。Linuxのストレージ管理も柔軟にする
  • Sieveフィルタ:受信メールの分類と優先順位付けを可能にする

 また、次の技術や知識を出題範囲に取り入れることで、認定者の技術力向上も図っている。

  • UEFI、NVMe、DKMSおよびIPv6を広範に取り入れ、最新のハードウェアとネットワーク技術を採用してLinuxを強化する能力
  • iotop、htopおよびssなどのツールを使用した高度なトラブルシューティング技術
  • すべてのネットワーキングサービスのためのTLSの暗号化を用いたデータおよびプライバシーの保護技術
  • Apache 2.4、Samba 4.0、OpenLDAPおよびDovecotなどのソフトウェアの新規リリースに含まれた新機能に関する知識

 LPICレベル2を取得するには、レベル1資格を保持している上で、201試験と202試験という2つの試験に合格する必要がある。Ver4.5の出題範囲はこちら(201試験202試験)を参照のこと。現行のバージョン4.0(以下、Ver4.0)から新版Ver4.5になり変更される点を次表に挙げる。

201試験の変更点
主題番号 変更の内容
200.1 iotop、htop、ssおよびiptrafを追加
200.2 collectdを認知レベルに低減。Icinga2を認知レベルで追加
201.1 Linux Kernel 4.xおよびxzデータ圧縮を包含
201.2 Linux Kernel 4.xおよびDKMSを包含
201.3 Linux Kernel 4.xを包含
202.1 systemdを追加し、出題範囲のタイトル「SysV-initシステムの起動をカスタマイズする」を「システムの起動をカスタマイズする」に変更
202.2 UEFIおよび NVMe起動の包含
202.3 liloを削除し、UEFI起動を追加し、systemd-bootとU-Bootを認知レベルで追加
203.1 systemdにmount unitを追加
203.2 Btrfsの基本操作の追加、および認知レベルでZFSを追加
203.3 systemdにautomount unitを追加し、暗号化ファイルシステムの範囲としてdm-crypt/LUKSを明確化
204.1 (変更なし)
204.2 SSDとNVMeの設定を追加、および認知レベルでSANを追加
204.3 lvm.confを追加
205.1 iwを追加
205.2 ssとping6を追加
205.3 systemd、ip、ss、ping6、traceroute6およびmtrを追加
206.1 xzを追加
206.2 認知レベルでBareosを追加
206.3 systemctlを追加
202試験の変更点
主題番号 変更の内容
207.1 named-checkconfを追加し、権威DNSサーバおよび再帰検索DNSサーバが含まれることを明確化
207.2 named-checkzone、named-compilezoneおよびmasterfile-formatを追加
207.3 認知レベルで ANEと関連レコードを追加
208 出題範囲のタイトル「Webサービス」を誤解のないよう「HTTPサービス」に変更
208.1 Apache HTTPD バージョン2.4を対象とし、認証のモジュールを明確化し、mod_access_compatを包含
208.2 SNIおよび安全でないプロトコルと暗号の無効化を追加し、SSLCertificateChainFileを削除
208.3 (変更なし)
208.4 (変更なし)
209.1 Samba 4を含み、ワークグループの設定から、スタンドアロンとADメンバーサーバーに特化するよう更新
209.2 (変更なし)
210.1 radvdを含む、DHCPv6およびIPv6ルータ広告を認知レベルで追加し、ロギングの領域にsystemdのジャーナリングを含む説明に変更
210.2 認証のためのSSSDの基本機能を追加
210.3 (変更なし)
210.4 OpenLDAPのディレクトリベースの設定を包含し、ファイルベースの設定を削除し、認知レベルのSSSDを削除(210.2に移動)
211.1 postfix向けTLSの設定を追加
211.2 procmailを認知レベルに低減し、Sieve、Dovecotのvacation拡張を追加。出題範囲のタイトル「ローカルの電子メール配信を管理する」を「電子メール配信を管理する」に変更
211.3 courierを認知レベルに低減し、dovecot向けのTLSの設定を追加。出題範囲のタイトル「リモートの電子メール配信を管理する」を「メールボックスアクセスを管理する」に変更
212.1 IPフォワーディングが含まれることを明確化し、IPv6(ULA、LLAおよびip6tables)を追加
212.2 (変更なし)
212.3 (変更なし)
212.4 (変更なし)
212.5 (変更なし)

 なお、2017年2月13日より試験がVer4.5へ移行された後も、6か月間はVer4.0の試験も並行して実施される。その間、受験者はVer4.0、Ver4.5のどちらでも選んで受けることができる(LPI-JapanではVer4.5での受験を推奨)。ただし、バージョン(や試験番号)が違っても試験は同一科目であり、通常の再受験ポリシーが適用される。2回不合格になった場合、3回目の受験ができるのは、バージョンを変えても2回目の受験日の翌日から起算して30日目以降となる。

 LPIC試験はレベル2も含め、日本全国のピアソンVUE認定試験会場で受験できる。受験する際には、ピアソンVUEのWebサイトで受験予約を行うが、予約画面でVer4.0、Ver4.5の試験はそれぞれ次のように表示される。予約時に間違えないよう注意しよう。

試験 予約画面で表示される
試験番号
予約画面で表示される
試験名
201試験(Ver4.5) 201-450 LPI Level 2 Exam 201, Part 1 of 2, version 4.5
202試験(Ver4.5) 202-450 LPI Level 2 Exam 202, Part 2 of 2, version 4.5
201試験(Ver4.0) 201-400 LPI Level 2 Exam 201, Part 1 of 2, version 4.0
202試験(Ver4.0) 202-400 LPI Level 2 Exam 202, Part 2 of 2, version 4.0

 

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